トラブルの原因
外的要因によるトラブル
鉄格子や雨樋からのもらい錆
鉄格子や雨樋などの金属と接している場所、または雨樋などから頻繁に水がかかる場所では、これら金属部品から流出する錆により黄色から茶褐色のシミを作ります。この様な金属錆は分子量が非常に小さいため石材の内部深くまで浸透します。内部深くまで浸透したもらい錆は除去が非常に困難です。
その他のトラブル
耐用年数を超えた老朽化[コンクリート]
日本でセメント製造が始められたのは明治8年であり、近代建築において大きな功績を残した建築石材です。しかし、老朽化が進み、コンクリート片の落下・崩落などの重大事故なども発生しています。当時のコンクリート耐用年数は50~60年または100年と言われていましたが、今でもその年数を大きく越えたコンクリート建造物が多数存在し、補強やそれにかかるコストなど問題になっています。
突貫工事[コンクリート]
技術開発によりコンクリートの耐久性は飛躍的に向上しました。しかしコンクリート建造におけるコストダウンを図るために、コンクリートの凝固に必要な養生期間を十分に設けることなく、現場へ運ばれ組み立てられることがあります。いわゆる突貫工事と呼ばれるものです。 建築技術の向上により、設計上強度には恐らく問題はありませんが、こうした若いコンクリートは未反応セメントが多量に存在し、コンクリートコーティングの難易度を大きく上げています。コンクリートのコーティングが長持ちしなかったりトラブルが多いのはこのためです。